全矯正と部分矯正の違いを比較しよう

矯正治療には大まかに分けて、歯全体を整える全矯正と前歯や一部分だけを矯正する部分矯正があります。費用や期間との兼ね合いで、全矯正が難しい方は、この部分矯正を検討しても良いかもしれませんね!

気になる前歯を中心に矯正できる~部分矯正とは?~

女医
皆さんがイメージしている矯正は、きっと歯全体に矯正器具を装着する全矯正だと思いますが、歯列矯正は前歯部だけを整える部分矯正という方法もあります。

そもそも部分矯正とは?

全矯正とは異なりますが、部分矯正も歯列矯正の一種となっています。この部分矯正は、前歯や歯の一部分のみを整えたい場合に用いられる方法です。ブラケットを5本ほどの歯に装着するだけで、綺麗に歯列を整えます。

全矯正と比べて負担が少ない

歯の矯正を行なうには、ある程度の時間や費用が必要です。ですが、部分矯正なら全矯正に比べても、三分の一程度の費用で治療できますし、治療期間に関しても1年未満と短時間で終えるケースが多いようです。また、前歯だけ気になって治したい、すきっ歯を綺麗にしたいと言った要望も、この部分矯正で対応可能です。

バリエーション豊富な部分矯正の種類

全矯正と同様に、部分矯正にもいくつかの種類がります。装着する器具の違いや、治療期間などそれぞれの違いを比較してみたので参考にしてみて下さい。ここをチェックしておけば、自分に向いた矯正方法が分かるはずですよ。 

部分矯正の種類をチェック

ブラケットで部分矯正

・特徴
全矯正と同様に、ブラケットという矯正器具を歯の表面に装着していきます。前歯を中心とした部分矯正であれば、5本前後の歯に装着していくことになります。金属性のブラケットが目立ち、見た目を気にする方に懸念されていましたが、近年は透明な素材や子供が喜ぶカラフルなカラーバリエーションに改良されています。

・期間
1年以内に治療が完了するケースが多く、早い方であれば3か月~6か月程度で治療が完了します。その後のメンテナンスも、月に1度の通院で済むので非常に短期間で綺麗な歯並びを手に入れることができます。

マウスピースで部分矯正

特徴
歯の凸凹が軽度な方や、すきっ歯の方であれば、このマウスピース部分矯正が行なえます。歯や歯茎にかかる負担が少ないので、痛みに弱い方であればこの方法で部分矯正を行なってみると良いでしょう。歯の移動に合わせて、数種類のマウスピース使い分けて理想のラインに仕上げます。着脱が楽な上に、透明な素材で作られているので、目立たずに矯正が行なえますよ。

・期間
歯にかかる力が緩やかなため、若干治療には時間がかかってしまいます。ですが、部分矯正なので6か月~1年程の期間で綺麗に整えることができます。マウスピースを交換するタイミングは、およそ4週間~6週間の間隔で行なわれます。

インプラントで部分矯正

・特徴
部分的、または前歯を1本だけと狙って矯正することができるのが、インプラント部分矯正です。矯正を行なうために複雑な器具を装着することがないので、違和感を感じることもありません。また、矯正中のケアも非常に楽なため、虫歯の発生リスクも軽減できます。出っ歯でお悩みの方には、特にオススメな部分矯正ですよ。

・期間
治療を行なう歯の本数によって異なってきますが、多くの場合、半年程で綺麗な歯並びを手に入れることができます。また、矯正用のインプラントの装着は、1本あたり5分~10分程度で完了します。ワイヤーの使用中は、月に数回の通院が必要になってきますが、トータルで考えても短期間で矯正を終えることができます。

リンガルで部分矯正

・特徴
年齢や症状に関係なく行なえるのが、リンガル部分矯正。気になる歯の裏側にブラケットを取り付け矯正していきます。前歯が突出していたり、凸凹の差が大きくても目立たず矯正したい、そんな方にオススメな部分矯正となっています。他の矯正方法と合わせて治療することもできるため、この治療を希望する方が多いです。

・治療期間
2、3本の歯をリンガルで矯正する場合は1年程時間がかかりますが、見た目の変化は半年で実感してくる方が多いようです。何よりも審美性を気にせずに矯正できるので、治療期間の長さで感じるストレスは低くなっています。

ハイブリッドで部分矯正

・特徴
歯の欠損部分や、噛み合わせを治療しながら行なえるのがハイブリッド部分矯正です。気になる部分を削りセラミックを被せることによって、短期間でも美しい歯並びを得ることができます。歯や歯茎にかかる負担が少ないので、治療にかかる時間を短縮したい方にもオススメです。

・期間
治療する歯の本数によって変わりますが、早ければ1か月程で治療を終えることができますし、半年~1年の期間であれば理想通りの仕上がりとなるでしょう。使用するセラミックの型取りや色合わせなど、微調整がスムーズにいけば短期間での治療で済みます。

こんな人は部分矯正がオススメ!

男性
様々な部分矯正に触れてきましたが、そもそも自分が部分矯正に向いているのか、全矯正を行なった方が良いのか、悩む方が多いのではないかと思われます。そこで私なりに、部分矯正を行なった方が良い方の特徴をまとめてみました。

部分矯正が向いている人

気になるところだけ整えたい

出っ歯やすきっ歯、それに八重歯など部分的に気になる場所のみを矯正できます。また、受け口と言われる反対咬合になっている歯並びにも向いています。「ここさえ治せれば完璧なのに!」そう感じる方は部分矯正で歯並びを整えることができる可能性が高いでしょう。

早く矯正治療を終えたい

全矯正のおよそ半分ほどの期間で、綺麗な歯並びに仕上げることができます。このポイントが両者の大きな違いと言えます。器具の装着や調整にかかる時間や回数も、少なくて済むので仕事や家事で忙しい方の味方になってくれる矯正方法でしょう。

結婚式やパーティーに間に合わせたい

せっかくドレスアップしても、金属性の矯正器具が目立ってしまっては、綺麗な印象も残念に感じてします。写真や映像など、記録に残る可能性を考えると、短期間で治療が終える部分矯正が良いでしょう。

歯科医が部分矯正を判断するポイントはココ

歯の凹凸具合で判断

部分矯正が適用される箇所の多くは前歯です。そのため、前歯の凹凸を削ることで歯の動けるスペースを確保します。歯の大きさや凹凸に対して、適切なスペースが確保できないと判断した時は、全矯正で対応することになります。

カウンセリングで判断

歯列矯正を希望する方の中には、「少しバランスを整えたい」「あと数ミリだけ前歯の凹凸をフラットにしたい」など、ヘアやメイクを変えるようにライトな考えを持つ方もいるはずです。このような方であれば、部分矯正でも十分に満足感を得られますよ。

便利な部分矯正にもデメリットはある

治療にかかる期間や費用が、大幅に軽減できる部分矯正にもデメリットが存在します。多くの場合、完成後の仕上がりと理想とするイメージに違いがあるため、不満に感じてしまう方もいるようです。メリットをふまえた上で、治療の際に生じてしまうデメリットを理解しておきましょう。

デメリット1 全員に部分矯正が適用されるわけではない

著しく歯並びの凹凸が目立つ方は、部分矯正が適用できないことがあります。また、一部の矯正には効果を発揮してくれるものの、歯全体の矯正は行なえないのが最大のデメリットです。部分矯正で整えた箇所以外は、噛み合わせやズレはそのままなので、骨格ベースで矯正したい時はやはり全矯正になってしまうでしょう。

デメリット2 健康な歯まで削る可能性がある

全矯正に比べると、歯を削り隙間を作ることが多々あるのが部分矯正のデメリットです。そのため、健康な歯もエナメル質が少なくなってしまいます。また、部分矯正の提供内と診断された場合でも、抜歯が必要になることもあります。治療後にすき間ができた場合は、追加の治療を行なうケースもあるようです。

デメリット3 噛み合わせが完璧とは言えない

歯の凹凸が目立つ部分や、前歯を中心に行なう部分矯正では、一部分の見た目を重視して矯正していくことになるので、全体の噛み合わせに影響を与えてしまうというデメリットを含んでいます。歯を矯正する際は上下の噛み合わせやバランス、歯の移動を予測して計画を立てるため、一部分だけ矯正するとどうしてもこのようなデメリットが発生してしまいます。

デメリット4 やはり全矯正より仕上りは見劣る

気になる部分を整えたら、違う部分が気になってくる。このようなケースは、部分矯正でよく聞く話です。他の歯とのバランスがとれなくなり、場合によっては部分矯正前の方が自然だった、このようなケースもあるようです。全矯正と比べると、安価に治療が行なえことは魅力的ですが治療には慎重に考えましょう。

デメリット5 予定外の費用と治療期間が発生

一部の矯正で済むと説明を受けたのに、予定通りに治療が進まず通院の回数が増えた。このようなケースも多々あるようで、通院が増えることで処置費用が発生しますし、調整費用が追加されてきます。この点に関しては、歯科医も完璧な予想が立てられないとはいえ、説明が不十分にも感じます。予定した治療費よりもオーバーしそうな時は、一度しっかりと内訳を確認した方が良いでしょう。

後悔しない部分矯正を行なうために

OKポーズ
歯の矯正に、全矯正や部分矯正があることを説明してきましたが、どの方法が優れているか一概に決めることはできません。ですが、部分矯正が全矯正よりも安価だからと言って、安易に選んでしまうことはオススメできません!
見栄えだけでなく、噛み合わせのバランスのことを考えるなら、しっかりとカウンセリングを行ない納得できる矯正方法を見つけることが大事です。自分で判断がつかない時は、やはり歯科医の客観的なアドバイスを参考にしてみましょう。綺麗な歯並びは、歯科医との信頼関係を築いてこそ目指すことができます。